米国雇用統計とは?景気動向の世界基準を抑えよう

世界中の多くの投資家が毎月一度、必ず確認する経済指標、米国雇用統計についてご存知でしょうか。

少なくとも投資で生計を立てている人なら、わりと活用している人も多いかと思います。FXトレーダーなら常識とも言われます。

絶対的な数値、とまでは言い切れませんが、知っておいて損はない数字です。もし始めて聞く言葉だということであれば、マメ知識として抑えてしまうことをオススメします。

今回は米国雇用統計の全般的な内容に触れながら、ファンダメンタル分析という分析の仕方や活用の方法について、初歩的なところをご紹介します。

よく言う、世界情勢を投資に活かす、ということの意味合いに触れることができます。普段の投資により深みをもたせることができますので、役に立てていただければ幸いです。

米国雇用統計とは、ファンダメンタル分析の第一歩

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Photo by David Dibert on Pexels.com

株や債権、投資信託に投資するとき、あなたは何かしらの根拠を持って購入することでしょう。できれば、経済に関する世界共通のデータなどがあれば、判断しやすいですよね。

このように、統計学的な数値や世界のニュースなどといった情報を投資判断に取り入れて検討することを、ファンダメンタル分析といいます。

これとは別に、チャートといわれる価格推移のグラフの機械的な動きに一定の規則性を見出して投資判断をしていく方法をテクニカル分析といいます。

テクニカル分析については、別の記事で概要を説明しています。参考になれば幸いです。

さてファンダメンタル分析では、経済指標といわれる統計数字を判断のペースとして抑えます。

もちろん、これだけで景気動向を完全に見極めることはできません。ですが投資判断の根拠として抑えているのといないのとでは、大分違いがあると思います。

今回のお話では、このファンダメンタル分析の中でももっともよく参考にされているといわれる、米国雇用統計について、説明していきます。

1.米国雇用統計とは何か

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米国雇用統計は、このファンダメンタル分析をおこなっていくなかでも、基本中の基本とも言える経済指標と言われます。

経済指標というのは、全世界で定期的に発表される、経済に関するさまざまな統計結果です。

Yahoo!やGoogleなどでも検索できるほか、証券口座に口座を開いている方も、証券会社のホームページなどで見ることができます。

FX口座などでは一括して、毎日発表されるさまざまな経済指標が見られるようになっています。

SBI証券のFX口座では、スマホでも毎日経済指標がチェックできるようになっています。

なかでも米国雇用統計は重要なため、たびたびネットニュースになります。雇用統計は農業部門や非農業部門など、さまざまな部門に分かれて発表になりますが、投資家にとってとくに重要となるのは一つです。

どの指標を見ているかというと、非農業部門雇用者数という統計データです。

非農業部門、つまり、農業に従事していない人の雇用者数字の統計数字となります。デスクワークをはじめとした多くの会社員の雇用状況がここで分かる、というわけです。

毎月の雇用者数の動向を知ることは、世界経済を牽引する米国の経済状況の元気のよさを推し量ることになります。

例えば、前月よりも雇用者数が多ければ、アメリカの企業は沢山の人を雇っているわけですから、好調である。といった分析ができるわけです。

このほか、何ヶ月も連続して雇用者数が増えている場合や、高い雇用者数を何ヶ月も維持している、といった場合も、好調と言えるでしょう。

このようにして、世界経済の半分以上を占めるアメリカ経済の好不調を確かめることで、ある月活気がある、とか、またある月はそれほどでもない、といった分析ができるようになります。

こうした世界経済の活況ぶりを客観的に掴むことができるのが、米国雇用統計というわけです。

2.毎月最初の金曜日に注目する

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Photo by Thirdman on Pexels.com

米国雇用統計は、毎月最初の金曜日、夜の21:30に発表されます。

この統計の発表の前後は、比較的為替がよく動くことが知られています。デイトレーダーなどは、この瞬間だけを狙って取引する人もいるくらいです。

世界経済の好不調が一ヶ月に一度発表されるのがこの瞬間である、とも言えるわけです。確かに経済的インパクトは大きいと言えるでしょう。

米ドル円なら1〜2円、場合によっては一晩で3円くらい動くこともあります。

FXなら、1円動けば個人レベルでも数十万や数百万が動くおおきなうねりです。ここで大きな収益を狙ってくるのもわかります。

逆に、中長期投資の目線でいえば、経済的な節目になる可能性もあるタイミングでもあります。

1〜3ヶ月に一度くらいの中期的な長さで取引するような、中期目線の投資家によっては、雇用統計の発表前にいったん多くの取引を手仕舞いする人もいます。

発表後の市場が落ち着いてから買い戻すことで、自分の投資スタイルに影響が出ないようコントロールしている人もいるくらいです。

そのくらい、月初の金曜日21:30というのは、意味があると言うことになります。

僕もFXでスイングトレードという、中期的な長さの取引をすることがありますが、この指標の直前は取引をしない、というマイルールがあります。

忘れやすいので、スマホのアラームを21:00ごろにかけ、手仕舞いしたかどうか、またはそのままいくのかを確認するくらいです。

3.雇用統計をどう活かしたらよいのか

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Photo by Jonathan Borba on Pexels.com

ここまで、米国雇用統計がだいたいどんなもので、どのタイミングで発表されるかについて説明してきました。

では実際この指標を投資でどう活かしていったら良いのでしょうか。

このブログは、これから投資を始めようとする方、初めて間もない方が主な対象となっています。ですので、いろいろと複雑な活かし方はオススメしません。

そういった活かし方は、書店やネットにたくさん溢れていますので、そちらにお任せするとして、ここではごく一般的な活かし方を紹介します。

経済指標には、だいたいの場合、三つの数字が示されます。前月の数字、今月の予想、今月の結果です。米国雇用統計も同じように発表されます。

前月の数字は、前回の発表時、何人から何人になったのか、つまり雇用者数が増えたのか減ったのかが示されます。

その上で、統計局などが今月予想人数を示します。当たり前ですがここまでは、21:30になる前に掲載されています。

21:30を過ぎると、結果が示されます。この記事を書いている2022年8月の実績では、結果は予想を大きく上回っていました

つまり、ごく簡単に言うと、予想を大きく上回るほどの雇用があったということです。ここから、7月の米国経済は好調な傾向だった、という分析をすることもできます。

ここからは個人ごとの分析によりますが、この結果を受けて、一つの仮説を立てることができます。

【仮説と行動】

❶米国の経済は好調のようだ→米ドルの価値は高まる可能性がある→ドル高になるかも→ドルを買っておこう

❷ドル高になる可能性高い→先月もドルは高かった→しばらくこの傾向は続く→s&p500を買い増ししよう

❸雇用が好調→アメリカの金利政策は利上げしていく可能性高い→また日本との金利差が開く→日本経済停滞、アメリカ経済好調の流れはしばらく続く→日本株よりも米国株に投資しよう

❶〜❸は絶対に当たるとは限りませんが、経済指標を根拠に、こんな仮説をたてて行動することができる一つの例です。

こういった情報をもとに、戦争や自然災害のような世界のニュースや、大統領や財界の重要人物といった要人の言動などを組み合わせて、さらに自分なりの予想を立てていくことになります。

実際、この記事を書いている2022年8月の為替相場は、21:30の発表後、133.0円から135.5円と、一晩でなんと2.5円も円安ドル高に動きました。

大口先が利確したのか、11日に急落し、また132円あたりに落ち着きましたが、またじわじわと133.5円越えとなり、中期的には依然としてドル高傾向となっています。

もちろん市場の動きは不確実ですので、100%確実に米国雇用統計が影響しているわけではありません。ときには雇用がかなり好調だったのに、かなりのドル安になってしまうこともあります。

ですが、今回の例は雇用統計発表後の為替の動きとしては、かなりの典型例です。経済指標が投資判断の材料として、わりと参考になるということは知っていて損ではないと思います。

まとめ 経済指標は参考程度に、自分の投資判断を磨こう

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Photo by Artem Podrez on Pexels.com

ここまでの話をまとめると

1.米国雇用統計とは何か

経済指標の一つです。様々ありますが、特に非農業部門の雇用統計は、世界市場の半分を占めると言われる、米国の会社員の雇用状況を示すため、注目されます。雇用がたくさんあれば米国経済は好調と判断でき、景気判断の材料となります。

2.毎月最初の金曜日に注目する

米国雇用統計は毎月最初の金曜日、21:30に発表となります。この時間を境に為替などは大きく動くことも多いです。

3.雇用統計をどう活かしたらよいのか

雇用統計は、前月の数字、今月の予想、今月の結果の3つが出ますので、この数字にあらわされる米国経済のストーリーをどう読み取るかで、あなたの投資方針を決める材料とすることができます。

となります。

あくまで、経済の動きの傾向をつかむ、その根拠として、経済指標とくに米国雇用統計は頼りになります。

ただし、市場の動向を完全に決定づけるものではありませんのでご注意ください。

今後の価格の動きを予想する、ひとつの根拠として参考にとどめつつ、自分の予想を組み立てることが大切です。

このように根拠を持って予想する。その後予想の当たり外れを確認する。その原因をしっかりチェックする。そして自身の投資マイルールの充実につなげる、、

こんなトライ&エラーの流れをつくることが大切です。これによって、あなたにしかないマイルールを磨き上げることで、精度の高い投資を行えるようになります。

このマイルールの充実こそが、あなたの投資を負けない投資にし、同時に楽しいものにさせてくれます。ぜひトライ&エラーを楽しんでくださいね。

あなたの投資マイルールづくりに根拠のある材料として、米国雇用統計を取り入れていただきましたら幸いです。

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